Art Sakura

1916年。オランダ、Zaandam生まれ。
パリの風景画の名手であるArie Smitは熱帯地方の光がヤシのかざりのある草原の丘に広がっている
のを長年見続けてきた。彼の挑戦の1つは、そのきらめくような光をキャンバスに表現することである。
Smitは、彼が「broken colour」テクニックと呼んでいる、短く震えるような強烈な筆使いによりモザイク
的な効果を生み出す手法を活用することによって、それを巧みに実現している。
第2次大戦中、日本軍の捕虜となり、シンガポール、タイ、ビルマにて労働作業に従事。
除隊後、インドネシアに移住し、1951年にインドネシア市民となった。
1956年バリに移って以来、この熱帯の楽園が彼の住まいでありインスピレーションの源になった。
芸術家としての名声以外に、彼はナイーブで明るい色使いのスタイルの若き画家たちの父親的存在と
しても知られている。1960年に1人の少年をアトリエに招待したのをはじまりに、Smitのところに集まる
若者たちのグループは急速に大きくなった。
彼は生徒たちに喜んで絵画のテクニックを教えるが、彼らの色や主題の選び方に影響を与えないように
注意していた。
バリ島のウブド地区がインドネシア国内においてNo.1の芸術の村と言われるようになったのも彼の功績
が第一と言われている。
Smitの最上の絵画は、バリのNeka芸術博物館のArie Smit展示館に永久展示されている。
展示館の最上階は彼の作品専用であり、世界中からの来館者は彼の芸術的過程と、色と構図の名人
によって長年に渡って生み出されてきた作品を楽しむ事が出来る。

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